宮崎県東臼杵郡諸塚村(もろつかそん)のシンボルとして古くから信仰されてきた霊山「諸塚山(もろつかやま)」と、その山上の南側(急斜面)に鎮座する「諸塚神社(元宮)」をご紹介します♪
標高1,341.6m、整備された登山道を約1時間登れば、天気の良い日は阿蘇山や祖母山、遠くは長崎の雲仙岳まで見渡せる大パノラマが待っています。初心者や親子連れでも挑戦しやすく、宮崎県北で「一度は登っておきたい」と言われる山のひとつです。
この記事のポイント
- 標高1,341.6m。西登山口から山頂まで約1時間
- 山頂から阿蘇山・祖母山・長崎の雲仙岳まで見渡せる
- 毎年3月に「諸塚山山開き」。アケボノツツジは4月中旬頃
山名の由来は「山頂の塚」— 諸塚村のシンボルとなる霊山
「諸塚山」という名前は、山頂に十数基の円墳(塚)があることに由来するとも言われています。諸塚村という村名そのものがこの山に由来するとされ、古くから村の人々にとって特別な存在であり続けてきました。
江戸時代の本草学者・賀来飛霞(かく ひか)も、信仰深い山としてこの諸塚山を記録に残しています。長い年月にわたって地元の人々の暮らしと信仰の中心にあり続けてきた、まさに諸塚村の象徴といえる山です。
山上の諸塚神社(元宮)— 28柱もの神々を祀る全国的にも珍しい神社
山上の南側の急斜面に鎮座する諸塚神社(元宮)には、天孫降臨以前の天神七代を含む28柱もの神々が祀られています。一つの神社にこれほど多くの神々が祀られているのは全国的にも珍しく、諸塚山が古くからいかに篤い信仰を集めてきたかがうかがえます。
※祭神の数は、諸塚村観光協会の案内では「二十八柱」ですが、宮崎県神社庁の御祭神一覧では27柱とされ、資料によって異なります。現社殿を紹介した諸塚神社(現社殿)の記事では27柱としています。
登山道の先に静かに佇む元宮は、パノラマの絶景だけでなく、山そのものへの畏敬の念を感じさせてくれる特別な場所。元宮までたどり着いたら、ぜひ手を合わせてみてください。
初心者・親子連れでも登りやすい登山道 — 阿蘇・祖母山・雲仙岳まで望むパノラマ
西登山口からは整備された登山道が続いており、山頂まで約1時間で到着します。本格的な登山装備がなくても、初心者や親子連れで気軽にチャレンジできるのが諸塚山の魅力です。
山頂からは阿蘇山・祖母山をはじめ、天気の良い日には遠く長崎の雲仙岳まで見渡せる大パノラマが広がります。登った先にしか見られない景色を求めて、多くの登山者がこの山を訪れています。
アケボノツツジの群生地とブナ原生林も見どころ
西登山口周辺にはアケボノツツジの群生地があり、例年4月中旬頃から淡いピンクの花が登山道を彩ります。花のシーズンに合わせて訪れるのもおすすめです。
また山頂付近にはブナの原生林も広がっており、四季を通じて豊かな自然の表情を楽しめます。新緑や紅葉の季節に歩けば、また違った諸塚山の魅力に出会えるはずです。
毎年3月に開かれる「諸塚山山開き」
諸塚山では毎年3月に「諸塚山山開き」が開催され、九州各地から登山愛好家が集まります。山開きの日は、麓の飯干緑地広場で特産品の販売があり、遥拝所での神事のあとに登山がスタートします(諸塚村観光協会の案内による)。
登山自体は通年可能ですが、季節や天候によっては積雪や霧が発生することもあるため、事前の情報確認と装備には十分ご注意ください。
登山口は3か所 ― おすすめは西登山口の周遊ルート
諸塚村観光協会の案内によると、諸塚山の登山口は六峰街道沿いのメインの「西登山口」と「北登山口」、国道503号から入った所にある「南登山口」の3か所です。
いちばんのおすすめは、登山道がとくにきれいに整備されていて駐車場も完備している西登山口からのルートです。
西登山口からは、次の周遊ルートが紹介されています。
- 西登山口から山頂へ登る
- 元宮への近道を通って、諸塚神社の元宮を参拝する
- 同じ道で山頂に戻る
- ブナ林の歩道をめぐる
ただし、元宮近道の分岐から元宮までは急な登りで、足場の悪い箇所もあります。足元に十分気をつけてください。
装備の目安です。積雪や霧の可能性もあるため、余裕をもって準備しておくと安心です。
- 服装と靴:動きやすい服装(長袖・長ズボンがおすすめ)と歩きやすい靴が基本
- 持ち物:水筒・食糧・雨具・手袋を入れたリュック
- あると安心:手がふさがらないヘッドライト、地図(水に濡れない工夫を)、コンパス
なお、公式サイトによると諸塚山「渓流の里」付近や諸塚村内に温泉はありません。もっとも近い温泉は、飯干峠を越えた先の五ヶ瀬町にあるとのことです(2026年9月に公式サイトで確認)。

見どころ・楽しみ方

諸塚山について、観光案内では次のように紹介されています。
- 古くから神山として信仰の対象となり、修験道の道場のひとつとして霊山と崇められてきました(みやざき観光ナビ)。
- 別名は大白山で、尾根に7つの峰があることから七ツ山とも呼ばれます(みやざき観光ナビ)。
- 諸塚村の北部、高千穂町との境にある山です(もろつかナビ)。
季節ごとの楽しみ方
諸塚山山開きは、毎年3月に行われる「日本一早い山開き」です。
開催日の案内は、諸塚村公式ホームページが「毎年3月第1日曜日」、みやざき観光ナビが「毎年3月第2日曜日」と分かれています。
もろつかナビ(諸塚村観光協会)によると、第40回の2025年は3月9日(日)に開かれ、9時から受付、9時30分から神事が始まりました。年によって日が変わることがあるため、お出かけ前に諸塚村観光協会(0982-65-0178)で日程を確認してください。
知っておきたい豆知識
もろつかナビによると、諸塚神社の社殿には次のような変遷があります。
- 山頂にあった「東の神前」は、明治43年に山頂から立岩地区へ移されました。
- 七ツ山神社と名を変えたあと、現在は諸塚神社と改称されています。
- 東の神前の跡地には諸塚神社の元宮が建立されていて、平成2年7月に建て替えられました。
- 平成12年には、山の麓の飯干緑地広場に諸塚山遥拝殿が建立されています。
- 現在の社殿は諸塚神社(現社殿)の記事で紹介しています。
よくある質問
諸塚山山開きはいつ行われますか?
毎年3月に行われます。開催日は、諸塚村公式ホームページでは「毎年3月第1日曜日」、みやざき観光ナビでは「毎年3月第2日曜日」と案内が分かれているため、お出かけ前に諸塚村観光協会(0982-65-0178)で日程を確認してください。
2025年の実施内容など詳しくは、「季節ごとの楽しみ方」の節をご覧ください。
登山口まで、車でどのくらいかかりますか?
みやざき観光ナビでは、諸塚村中心部(諸塚バス停)から車で約45分、高千穂バスセンターから車で約45分(五ヶ瀬町経由)と案内されています。西登山口から山頂までは約1時間です。
近くで宿泊できる場所はありますか?
もろつかナビによると、「諸塚山 渓流の里」に、ロフト付きの5人用ログハウスが3棟と、テント用のフリーサイトがあります。温泉は渓流の里付近や諸塚村内にはなく、最寄りは飯干峠を越えた先の五ヶ瀬町にあります。
こんな人におすすめ
- 阿蘇・祖母山・雲仙岳まで見渡す大パノラマを登山で楽しみたい人
- 整備された登山道で気軽に登山にチャレンジしたい初心者・親子連れ
- 28柱もの神々を祀る珍しい元宮に参拝したい人
- 4月中旬のアケボノツツジやブナ原生林など自然観察を楽しみたい人
基本情報
| 名称 | 諸塚山(もろつかやま)・諸塚神社(元宮) |
|---|---|
| 所在地 | 宮崎県東臼杵郡諸塚村大字七ツ山(西登山口:国道503号線の飯干峠から車で約10分、六峰街道沿い) |
| 標高 | 1,341.6m |
| お問い合わせ | 諸塚村観光協会/エコミュージアムもろつか「しいたけの館21」 0982-65-0178(営業時間10:00〜17:00、水曜定休) |
| 登山可能期間 | 通年(積雪・霧に注意) |
| イベント | 毎年3月「諸塚山山開き」 |
| 見どころ | 諸塚神社元宮(28柱の神々を祀る)/阿蘇・祖母山・雲仙岳を望むパノラマ/アケボノツツジ群生地(4月中旬〜)/ブナ原生林 |
| 登山口から山頂まで | 西登山口から整備された登山道で約1時間 |
| 駐車場 | 西登山口に駐車場あり(みやざき観光ナビ/みやざき観光ナビ「宮崎の山」特集) |
※最新情報は公式サイト(もろつかナビ)等でご確認ください。
アクセス

- 車:国道503号線の飯干峠から西登山口まで約10分(六峰街道沿い)
- 車(所要時間の目安):諸塚村中心部(諸塚バス停)から約45分、高千穂バスセンターから約45分(五ヶ瀬町経由)(みやざき観光ナビの案内)
- 登山道は整備されていますが、積雪・霧の日は無理をせず、天候を確認の上でお出かけください
- 詳しいルート・所要時間などの最新情報は公式サイト等でご確認ください

地図
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開催時期や見頃の目安は、年中行事・イベントカレンダーでも確認できます。各地からの行き方や移動手段は、アクセス・移動ガイドにまとめています。
動画で見る
まとめ
諸塚山は、諸塚村の名前の由来にもなったと言われる霊山であり、山上の諸塚神社元宮には28柱もの神々が祀られる、全国的にも珍しい信仰の山です。
西登山口から約1時間で登れる手軽さと、阿蘇・祖母山・雲仙岳までを望む大パノラマ、アケボノツツジやブナ原生林の自然美を兼ね備えた、宮崎県北を代表する名山。毎年3月の「諸塚山山開き」に合わせて訪れるのもおすすめです♪

