延岡市「西階城跡」♪五ヶ瀬川と大瀬川の分岐点に残る縣土持氏の中世城郭・曲輪1〜24で構成される城跡【見どころ・アクセス】

📖 読了目安: 約5分

西階城跡周辺の空中写真(国土地理院)
アイキャッチ画像: 国土地理院 シームレス空中写真を加工して作成

宮崎県延岡市西階町の「西階城跡」♪ 延岡市の公式ページによると、室町時代中期の延岡(当時は縣〈あがた〉)地域の拠点と考えられる中世城郭です。

五ヶ瀬川と大瀬川の分岐点に立地し、城の東を南北に通る幹線を押さえる要衝でした。曲輪(くるわ)や土塁、堀切などの遺構がよく残る城跡として紹介されています。

この記事のポイント

  • 室町時代中期の縣(延岡)地域の拠点と考えられる中世城郭
  • 五ヶ瀬川と大瀬川の分岐点にあり、曲輪1〜24で構成
  • 曲輪1から松尾城、曲輪20から井上城を見渡せる

見どころ・楽しみ方

石碑と縄の柵が立つ史跡のイメージイラスト
イメージイラスト(実際の景観とは異なります)
  • 縣土持氏の居城:正長2(1429)年に土持全宣(やすのぶ)が築いたとされます。ただし、根拠となる一次資料はなく、詳細は不明です(延岡市の公式ページ)
  • わずか17年の居城:土持宣綱(のぶつな)が松尾城を築いて移る文安3(1446)年までの17年間が、縣土持氏の居城だったとされています
  • 幅広い時期に使われた城:発掘調査で、曲輪14から13世紀前半の備前焼の水甕の破片が出土しました。城は、この前後の幅広い時期にわたって機能していたと考えられています
  • 「中の城」:松尾城への移転後も「中の城」と呼ばれ、城を管理した土持一族が「中城(なかじょう)」姓を名乗ったとされます

城域は、大きく4つの区域に分かれます。

  • 本城区域:本丸(曲輪1〜7)・二の丸(曲輪8)・三の丸(曲輪9〜13)
  • 出曲輪群:曲輪14〜19
  • 物見曲輪区域:曲輪20・21
  • 東の城区域:龍仙寺(りゅうせんじ)のある曲輪22〜24

北の西階中学校の敷地には屋敷地が、本城区域の北側にある西階台・五ヶ瀬団地には馬場があったとされています(延岡市の公式ページ)。

遺構の見どころ

  • 本丸(曲輪1):標高50メートル台の曲輪2〜5で周囲の守りを固め、堀切を挟んで曲輪6が置かれています
  • 二の丸(曲輪8):大堀切を隔てた場所にあります。東の西階公園墓地も、もとは何段かの曲輪だったと推定されています
  • 三の丸の曲輪9:三の丸の中央にあり、とても複雑な構造が残っています
  • 東の城:給水タンクの建設で形が変わっていますが、南北両端の物見曲輪23・24をつなぐ土橋(どばし)の上の尾根筋がよく残っています

公式ページは、曲輪・土塁・堀切・竪堀(たてぼり)などの構成要素がよく残る中世城跡だと紹介しています。

松尾城・井上城とのつながり

曲輪1からは北の松尾城を、曲輪20からは東の井上城を見渡せるとされています。延岡の中世の城を、まとめて思い浮かべながら歩いてみたい場所です。

松尾城跡については、松尾城跡の記事をご覧ください。

季節ごとの楽しみ方

  • 通年:曲輪や堀切、土塁は地形として残る遺構です。城跡の見どころは、季節を問わず変わりません
  • 草木の多い時期:足元が見えにくくなることがあります。歩くときは、歩きやすい靴で足元に気をつけてください

※公式ページに、花の見頃や開催行事の記載はありません。

知っておきたい豆知識

  • 曲輪とは:公式ページでは、城内の平場と説明されています
  • 堀切とは:防御のための空堀です
  • 土塁とは:防御用の土手のことです
  • 縣(あがた):延岡のあたりは、この当時「縣」と呼ばれていました
  • 文化財看板:この紹介は、2020〜2021年の国民文化祭・全国障害者芸術・文化祭に合わせて新設・更新された、延岡市の文化財看板の内容です(延岡市の文化財看板の一覧ページ)
  • 文責:看板の文章は、延岡史談会が文責を負っています

よくある質問

誰がいつ築いた城ですか?

正長2(1429)年に土持全宣が築いたとされます。ただし、根拠となる一次資料はなく、詳細は不明と公式ページに書かれています。

いつまで使われた城ですか?

居城だったのは、文安3(1446)年に松尾城へ移るまでの17年間とされます。ただ、13世紀前半の出土品もあり、城そのものは前後の幅広い時期に機能していたと考えられています。

松尾城や井上城とは関係がありますか?

曲輪1から北の松尾城を、曲輪20から東の井上城を見渡せるとされています。土持宣綱が、のちに松尾城を築いて移りました。

見学できますか?駐車場はありますか?

公式ページに、見学方法や駐車場の記載はありません。お出かけ前に、延岡市の文化財係(0982-22-7047)へ問い合わせてください。

こんな人におすすめ

  • 延岡の中世の歴史や、城跡に興味がある方
  • 松尾城跡や井上城跡とあわせて、土持氏ゆかりの城を巡ってみたい方
  • 曲輪・堀切・土塁・土橋など、城の遺構の用語を実際の地形で学びたい方

基本情報

名称西階城跡
所在地延岡市西階町(延岡市の公式ページの表記)
種類中世城郭(城跡)
築城正長2(1429)年、土持全宣と伝わる(一次資料なし・詳細不明)
居城だった期間文安3(1446)年に松尾城へ移るまでの17年間とされる
立地五ヶ瀬川と大瀬川の分岐点
城域本城区域(曲輪1〜13)・出曲輪群(曲輪14〜19)・物見曲輪区域(曲輪20・21)・東の城区域(曲輪22〜24)
見学方法・駐車場公式ページに記載なし
問い合わせ延岡市教育委員会 文化財・市史編さん課 文化財係 0982-22-7047(〒882-0822 延岡市南町2丁目1-8)

※2021年8月1日更新の延岡市の公式ページの記載をもとにしています。見学の可否や周辺の状況は、お出かけ前に市へ確認してください。

アクセス

公式ページに、車やバスでの行き方・所要時間の記載はありません。所在地は延岡市西階町です。

  • 場所の目安:五ヶ瀬川と大瀬川の分岐点のそばです
  • 同じ西階町のスポット:西階総合運動公園も西階町にあります

地図

下の地図は、延岡市の公式ページに埋め込まれた地図の中心付近です(城跡のおおよその位置の目安)。

まとめ

西階城跡は、五ヶ瀬川と大瀬川の分岐点に残る、縣土持氏ゆかりの中世城郭です。曲輪1〜24の構成や、松尾城・井上城とのつながりを知ってから眺めると、延岡の中世の姿が見えてきます。お出かけ前には、見学の可否を市に確認してくださいね♪

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西階城跡周辺の空中写真(国土地理院)

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