日向市塩見(しおみ)にある、2つの古いお寺をご紹介します♪ 日向市の文化財ウェブサイトによると、曹洞宗の水月寺には南北朝期の地蔵菩薩坐像が、浄土真宗の正法寺には幕末から明治にかけての日誌が伝わり、どちらも市の指定文化財です。
この記事のポイント
- 水月寺は寛文5年(1665)創建・暦応2年(1339)ごろの地蔵菩薩坐像(平成13年指定)
- 正法寺の『正法寺年中日誌』は幕末〜明治の記録・寺田屋事件や西南戦争の記述も
- 所在地は水月寺が大字塩見2393番地、正法寺が大字塩見4751番地1

見どころ・楽しみ方
水月寺の木造地蔵菩薩坐像
- 市の文化財ページによると、水月寺は曹洞宗の寺で、寛文5年(1665)に創建されました。所在地は大字塩見2393番地です
- 像の高さは69cm、材質は桧(ひのき)です。木を組み合わせてつくる「寄木造(よせぎづくり)」で、水晶の玉眼と白毫(びゃくごう)がはめこまれていますが、これは後の時代に補われたものです
- 岩の形を表した台座には、「文久四年」「本善寺儀道」などの銘があり、日知屋の本善寺の関係者とみられる儀道という人が、製作または修理したことが分かっています。平成12年には所有者による修理で、彩色などが施されました
- 顔立ちや衣のひだの彫り方に、南北朝期の七条仏師・康俊の特色がみられ、暦応2年(1339)ごろの作品と考えられています。手足のつながりが自然で、上半身をやや後ろへ傾けた姿に伸びやかさがあり、当時の康俊の作品の中でも優れたものとして注目されています
正法寺の『正法寺年中日誌』
- 市の文化財ページによると、峰金山正法寺は浄土真宗の寺で、所在地は大字塩見4751番地1です
- 「正法寺年中日誌」は、弘化元年(1844)に第十五世住職となった細川宗慶(1828〜1882)が、万延2年(1861)正月から明治13年(1880)にかけて書いたもので、2冊に綴じ分けられています
- 本山と末寺の間の書状、富高陣屋からのお触れ、幕末の上方の政情を伝える書状、民衆の動き、維新政府の布達など、内容は多方面にわたります
- 特に、寺田屋事件の当事者らが細島で斬殺された一件の死体検分書や、西南戦争に関する記録が注目されています
寺田屋事件については、幕末勤皇家海賀宮門外二士の墓の記事、西南戦争は西南の役官軍墓地の記事もどうぞ。
季節ごとの楽しみ方
2つの寺の季節行事は、公式の資料では確認できませんでした。同じ塩見地区に伝わる民俗芸能には、次のものがあります。
- 旧暦11月19日:塩見の臼太鼓踊りが、奥野区の八坂神社の例祭で奉納されます(神楽と臼太鼓踊りの記事)
- 初午の縁日:永田のひょっとこ踊りは、初午の縁日に、地区の稲荷神社へ奉納する踊りです(日向ひょっとこ夏祭りの記事)
知っておきたい豆知識
- 地蔵菩薩坐像の指定は平成13年(2001)2月26日、「正法寺年中日誌」は昭和55年(1980)1月24日です。どちらも所有者は寺(宗教法人)です
- 「正法寺年中日誌」は、平成16〜17年度に『日向市史 史料編 正法寺年中日誌』として2巻で刊行されています
- 塩見には、戦国時代に「三城」の一つとされた塩見城もありました(日知屋城跡の記事)
こんな人におすすめ
- 仏像の様式や、中世の仏師に関心がある方
- 幕末の寺田屋事件や西南戦争など、地域に残る一次史料の話が好きな方
- 日向市塩見の歴史を、文化財からたどってみたい方
基本情報
| 水月寺 | 曹洞宗・寛文5年(1665)創建・大字塩見2393番地 |
|---|---|
| 地蔵菩薩坐像 | 木造・桧・寄木造・高さ69cm・暦応2年(1339)ごろ・市指定(平成13年2月26日) |
| 正法寺 | 峰金山正法寺・浄土真宗・大字塩見4751番地1 |
| 正法寺年中日誌 | 細川宗慶の日誌(1861〜1880年)・2冊・市指定(昭和55年1月24日) |
| 所有者 | 宗教法人 水月寺・宗教法人 正法寺 |
※2026年10月時点の公式情報(上の各リンク)をもとにしています。拝観の可否は各寺にご確認ください。
アクセス
公共交通や駐車場の案内は、公式の資料には書かれていません。地図アプリで寺の名前を検索してお出かけください。
- 水月寺:日向市大字塩見2393番地
- 正法寺:日向市大字塩見4751番地1
- 注意:寺院の敷地です。境内では静かにお過ごしください
地図
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まとめ
水月寺と正法寺は、南北朝期の仏像と、幕末の記録という、時代の違う宝を伝える塩見の古刹です。文化財の話に思いをはせながら、静かに訪ねてみてくださいね♪


