宮崎県東臼杵郡椎葉村大字下福良、平家落人伝説で知られる国指定重要文化財「鶴富屋敷(那須家住宅)」のすぐそば、下福良集落を見下ろす小丘の上に「椎葉厳島神社(しいばいつくしまじんじゃ)」は鎮座しています。祀られているのは市杵嶋姫命(いちきしまひめのみこと)と須佐之男命(すさのおのみこと)。源平の悲恋物語ゆかりの地として、椎葉村の歴史散策で外せない古社です。
平家の残党が祀った安芸の宮島の守護神
椎葉厳島神社の創建には諸説伝わっています。ひとつは、元暦2年(1185年)の壇ノ浦の戦いで敗れた平家一門追討の命を受けた那須大八郎宗久が、山深い椎葉の地でひっそりと暮らす平家の残党に叛意のないことを深く憐れみ、平家一門が篤く崇敬していた安芸国(広島県)宮島の厳島神社の守護神を勧請して祀ったという伝承です。もうひとつは、壇ノ浦で敗れた平家の残党自身が椎葉の山中に逃れて隠れ住み、元久元年(1204年)に一門の氏神である安芸国厳島社を勧請したという説です。
明治4年(1871年)に「厳島大明神」から現在の社名に改められ、明治9年(1876年)の村落再編の際には周辺の小社39社がこの神社に合祀されました。かつては村社として、椎葉の人々の信仰を集めてきました。
那須大八郎と鶴富姫、源平を越えた恋物語
椎葉厳島神社が今も語り継がれるのは、隣接する鶴富屋敷の主・鶴富姫と、追討にやってきたはずの源氏方の武将那須大八郎宗久が、身分を越えて結ばれたという悲恋伝説があるためです。境内には、鶴富姫が使ったと伝わる「鶴富姫化粧の水」や、大八郎らが陣を構えたとされる「源氏の陣屋敷跡」が残り、恋愛成就・交通安全・厄除のご利益があるといわれています。社殿は東屋(あずまや)造りで、例祭は旧暦15日に執り行われます。

基本情報
| 名称 | 椎葉厳島神社(しいばいつくしまじんじゃ) |
|---|---|
| 所在地 | 宮崎県東臼杵郡椎葉村大字下福良1822 |
| 御祭神 | 市杵嶋姫命(いちきしまひめのみこと)/須佐之男命(すさのおのみこと) |
| 創建 | 1185年または1204年と伝わる(諸説あり) |
| ご利益 | 恋愛成就・交通安全・厄除 |
| 見どころ | 鶴富姫化粧の水・源氏の陣屋敷跡・東屋造りの社殿 |
| 参拝 | 境内自由 |
※最新情報は椎葉村観光協会公式サイトでご確認ください。
アクセス
- 車:椎葉村役場から約6km・車で約15分(国指定重要文化財「鶴富屋敷」のすぐそば)
地図
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まとめ
椎葉厳島神社は、平家落人の里・椎葉に伝わる那須大八郎と鶴富姫の恋物語を今に伝える古社です。国指定重要文化財の鶴富屋敷とあわせて訪れれば、九州の秘境に息づく源平ロマンをより深く感じられるはず。椎葉村を訪れた際は、ぜひ立ち寄ってみてください。


